トランスリンク・キャピタル(以下トランスリンク)は2006年、韓国、台湾、日本という多国籍の4人の創業者によって米国シリコンバレーで立ち上げられたベンチャーキャピタル(VC)。事業会社の戦略的なベンチャー投資を積極的に支援しながら、ファンドとしてのパフォーマンスを追求することを投資の基本方針としている。
1号ファンドは06年に5000万ドルを集め、14社に投資。うち9社が
イグジット。10年組成の2号ファンドは7200万ドルで18社、イグジットは8社。14年組成の3号ファンドは1億2700万ドルを集めて24社に出資。すでに4社がイグジットを迎えている。さらに現在4号ファンド(約1.5億ドル超)を組成中で、トランスリンク設立以来10年で120社を超える事業会社をベンチャーに紹介してきた実績を持つ。
このトランスリンクが、日本での活動を本格化させている。きっかけはNTTドコモ・ベンチャーズ副社長を務めた秋元信行氏を17年7月、マネージング・パートナーに招いたことだった。
秋元氏は、1964年生まれ。87年NTT入社。99年からドコモに。2000年ドコモ米国研究所COO。05年米ドコモ・キャピタル プレジデント&CEO。13年NTTドコモ・ベンチャーズ副社長。16年7月NTTドコモスマートライフビジネス本部グローバルサービス推進室長を経て、17年7月米トランスリンク・キャピタルのマネージング・パートナーに就任した。