M&A専門誌マール 2014年12月号 242号(2014/11/15発売)

特集: 「伊藤レポート」の本質に迫る

本年(2014年)8月に経済産業省が取り組む「持続的成長への競争力とインセンティブ~企業と投資家の望ましい関係構築~」プロジェクトの最終報告書、いわゆる「伊藤レポート」が、約1年半にわたる議論を経て公表された。そのメッセージのポイントは、「資本効率を意識した経営改革によりROE8%以上を目指すべきこと」「投資家と企業を繋ぐインベストメント・チェーンの弱さや短期化等を克服し、全体最適に向けた変革をすること」「企業と投資家による企業価値『協創』に向けた双方向の対話・エンゲージメントの促進」などだが、その背景には、企業価値創造に向けた経営改革が課題と言われて久しい中、日本企業のROEが依然として低水準で推移するなど、日本企業のダブルスタンダード経営に対する強い危機感がある。本特集インタビューでは、長年にわたって日本企業の企業価値経営促進を提唱され、このプロジェクトの座長をされた一橋大学の伊藤邦雄教授に、伊藤レポートの本質と日本企業の企業価値経営の現状の到達点、日本企業のM&Aの課題などについて語っていただいた。

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